半熟英雄 ああ世界よ 半熟なれ

半熟英雄 ああ世界よ 半熟なれ

1992年　93位

総合　3062位

あらすじ

かつて争いが続いた大陸を統一し、平和をもたらしたアルマムーン国。
しかし、そのアルマムーンの英雄たる我らが王子は長らく続く平和と安定にすっかり平和ボケし、后にも逃げられ、腑抜けになっていた。
なんとか先代にも負けない、かつての大陸を平定した凛々しく、聡明で、威厳のある王子に戻って貰おうと(影で)アルマムーン国を支えている大臣は胃薬を欠かした事のないオイオイ泣く日々という生活を続けていた。

しかし、ある時「完熟なる者」の使者として"完熟クイーン"と呼ばれる相手からの挑戦が!!
黒き卵を用い、全てをカチカチのパーフェクトな完熟の世界にしてしまおうとする完熟なる者達の集団、"完熟軍"との戦いに、王子は奮起(実は大臣で、内心やる気無し)し、世界を救う"半熟軍"を率いる"半熟英雄"として立ち上がるのだが・・・・・・。

評価

・攻略本無しでクリアできたし、あの言葉配列はそんなに難しいものではなかったと思います。ただ、城の攻略順という具合でやれば、突っかかるのは間違い無しだし、色々な単語を集めて、一つの言葉や文章を作るという事を知っていなければ判らなかったでしょうね。

・エッグモンスターもふざけた連中が多く、最強のエッグモンスターハデスのしょーもないパクリであるハデデスや、『ロマサガ』の3邪悪神の一人のデスがデすになったり、FFの召還モンスターオーディーンがただのおでんのタコであるおーでーん、十数年後に合併する会社のRPGモンスターのパクリであるしょーもないにんげんライダーという具合に見ていて飽きませんでした(あと、カバドラゴンという某横スクロールシューティングの敵ボスに似ている奴もいたけど)。

・ゲーム中にほとんどノーヒントで、十個の言葉を正しく並べないと正解にならないので、当時は先に進めなかったので途中で断念しました。いったい何十回試したことやら…。
当時は攻略本の類を持っておらず、インターネットとかも無い時代だったので、ここで攻略が止まった状態でした。ブックオフで見かけた攻略本には、正しいパスワードは載って無かったです。このまま攻略できないのかと思って何年かが過ぎたら、ワンダースワン版の攻略本に正しいパスワードが載ってたので何とかクリアできましたとさ…。

・FFにしろ、SAGAにしろ、シリアス系で占められることが多いスクウェア系ですが、これはその中ではただ一つ、ギャグに徹した作品でした。
主人公のイラストでの姿は、ファミコン時代でも見た目から「多分、あまりやる気の無い性格なんだろ～な～」と思っていたのですが、その考えに違わないキャラでありました。

・卵はカラフルエッグ、ワンダーエッグ、イビルエッグ、スーパーエッグなどいろいろとありますが、一番使えたのはいっぱつエッグでした。
名前通り、一回切りしか使えないのですが、他の卵よりも1ランクレベルの高いモンスターを呼び出すことが出来たので、ボス戦で一番使えたし、最強クラスのモンスターの戦い振りも見ていて面白かったです。

・本作と同時期に発売したRPGは『FFⅤ』でしたが、そのFFよりも良い意味でインパクトを残してくれたし、FFのシリアスさとは180度違う方向の路線とノリには本当に満足できました。ある意味、FFよりも気に入った作品となったと思います。こういったおちゃらけたパロディが詰まったギャグ作品をまた創って欲しいのですが、こういうものが出せるような時代でなくなってしまったようにも思うし、そういう意味では寂しい時代になったと思います。

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